ながおかネット・ミュージアム
 
所蔵No: 221
タイトル: 上杉謙信書状
書: 上杉謙信
サイズ: 24.5cm×63.5cm
【釈文】
(一)上杉輝虎書状

        (橋)
如露書中□、従厩□重而譜代之者、
  (候)
落来□哉、畢竟、吾分不打置稼候故、
如斯候与、成之計候、厩橋之地、犬次、□ニ
自南方落着之由候歟、既丹後守者、其身
擬云、巧者云、年老申、殊譜代之芳
志を黙止、妻子ヲ捨、南・甲へ一味争、左
争様ニ可有之候哉、従厩橋除候者之可為虚
言候、弓矢ニもめい仁ニ候歟、両三度其地之
者共ニ懸まけられ候事、其地者無衆申、
不審ニ□、□輪者、吾分張陣□、家中之
者共折角之由、無余義候、雖然、晴信于今
箕輪ニ在陣、就中、氏康も越河之由□□
□■之奉公ニ、南・甲之動見届間在
留、輝虎へ之可為志候、謹言、  (以下欠)
(二)上杉謙信書状

(○前欠)ものニ候間、人ニ被為見間敷候、今一人飛脚ハ
爰元見合、一切之上、返可申候、万吉重而謹
言、

     (武田)(山梨県甲府市)
  追而、信玄甲府ニ候歟、
  又何方ニ候哉、聞届
  可申越候、又申候、十七日、大手口ニ人数見え候
           (馬)
とて、注進申候間、身之□廻
(上越市)
春日山返候者、如何ニも無
事ニ候間、案間布候、以上、
又申候、三人の飛脚書中
可渡由候得者、馬廻の者共
       (上越市) (由申カ)
□□時いれ候より府帰候□□
            (上越市)
□□へ飛脚ニ越候、十七日、府内さわき□□□馬廻之者、返候時分、以外□□□
帰とて、陣之上下驚候間、左様の義、先々越候飛脚
可申候、少も不思議□□□

  (元亀三年カ)
  九月廿二日
        (影広カ)
      北条弥五郎殿
        (高広)
      北条丹後守殿
解説: 本資料は、もともと別々の書状2通を張り継いで軸装したものです。そのため、(一)は後半部分を、(二)は前半部分を欠いています。内容は、2通とも上杉謙信の関東侵攻に関わるものです。(一)は、厩橋城(前橋市)を守っていた北条高広が妻子を捨てて小田原北条氏・武田氏方に寝返ってしまったことを憤慨するとともに、宛名の人物(不明)に自らへの変わらぬ奉公を感謝する内容になっています。北条高広は、永禄9年(1566)12月に離反していますので、そのころの書状と推定されます。(二)は、一度は背いた北条高広が帰参し、再び謙信により武田信玄の動きを探るよう命じられたものです。内容から元亀3年(1572)ころの書状と推定されます。
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