ながおかネット・ミュージアム
 
所蔵No: 298
タイトル: 直江兼続書状
書: 直江兼続
サイズ: 34.9cm×23.1cm
【釈文】
急度令啓候、仍春中申定候、新発田御対治之儀、不慮之指合故、御延引、
旁御身上無心元存候処ニ、無何事之由、珍重候、然者、今般信州 御出馬之処ニ、即時に
一国御静謐、有伝聞、定而、可為御満足候、爰元御仕置悉御成就、一両日中ニ
御納馬、其表 御進発之儀、今月半可為時分候、有其御心得、如兼約、此度一途御
忠信肝要候、其御家中之儀、如何様ニも貴所御存分次第、可及取成候、猶巨砕板倉
式部大輔方申含候条、能々可有相談候、恐々謹言、
  追而、源五殿当国御本意之儀候条、
  清源一途有御忠信、山浦御本意
  之御稼、相極此辰候、何も 御出馬之
  刻、抽忠信者於有之者、望次第
  身上可被引立候条、存寄次第被引
  付尤候、以上、
    八月二日  直江兼続(花押)
       築地修理亮殿
解説: 天正10年(1582)、いわゆる新発田重家の乱の最中に発せられた文書です。兼続は、阿賀北衆の築地資豊に対し、「兼約」(かねてからの約束)のとおり景勝方として行動すれば、自らがその働きぶりを「存分」に景勝へ「取成」(報告する)ことを伝えました。築地氏は、新発田氏と縁戚関係もある一族で、景勝・兼続にとって資豊を味方につけておくことは重要な意味を持っていました。合戦における調略の実態を示す文書であり、兼続の役割の大きさがうかがいしれます。なお、板倉式部大輔は文書を運んだ使者です。使者は、口上とともに文書を披露することから、戦国時代の情報伝達者として、近年その役割が注目されています。
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