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稿本略註国訳求志洞遺稿 文 乾 稿本略註国訳求志洞遺稿 詩 坤全
小林虎三郎 求志洞遺稿について 凡例 このサイトの見方
求志洞遺稿詩坤
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13.甲寅の元旦。進退格/14.甲寅の春、罪を獲て将に郷に帰らんとし、象山先生に留別し奉る。/
15. 帰郷後偶作/16.又/17.感懐
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 一三、注釈1甲寅の元旦。注釈2進退格

海天注釈3鬱として注釈4妖氛暗し 忽ち春風に遇ふて心更に紛たり 未だ見ず注釈5老榴の水面を防ぐを 誰か堅艦を将って江門を塞がん 身を挺して補ひ難し注釈6大東の武 注釈7眥を決して徒らに睨む注釈8亜墨の雲 是れ書生日を注釈9するに非ず 且らく慣例に依って芳に対するのみ。

 一四、甲寅の春、注釈1罪を獲て将に郷に帰らんとし、象山先生に留別し奉る。

注釈2粗率自ら知る注釈3漏遺多きを 一朝注釈4辜を獲るも又誰をか咎めん 故山父に伴ふ豈楽無からんや 此の地君に離る太だ悲しむに耐へたり 学は東西を併す志何ぞ挫けん 術は文武を兼ぬ意聊か期す 注釈5索居偏に恐る驕惰を長ぜんことを 注釈6領を引いて遥かに望む注釈7規誨の辞
 当時、師門の、挺身して禁を犯し、罪を幕府に獲る者、西に松陰あり、東に雙松あり。 並びに奇男子と為す。 

象山先生次韻。 久しく知る天道推移し易きを 国家の興衰将に誰にか問はんとする 注釈8伯紀の遠謀は人の惜しむ所 注釈9椒山の注釈10抗踈は世徒らに悲しむ 一方敵を卻(郤)くるも未だ計を知らず 四顧雄を称す何ぞ期するあらん 揆らず又遭ふ今日の別れ 傷心万事新詞に付す

 一五、帰郷後偶作

闊何ぞ堪へん注釈1渉世の途 故園に帰去して樵夫に混ず 学を興し兵を練る謀竟に注釈2左ふ 山に登り水に臨む枉げて聊か娯しむ 豈阨窮の為に国是を忘れんや 唯々期す注釈3神武注釈4辺虞を鎮めんことを 注釈5耿々として胸中竟に熄み難し 明窓日日注釈6兵符を読む

 一六、又

茅堂に高臥して固窮に甘んず 幽人の趣致誰か相同じうする 独り注釈1ありて能く我を慰む 朝な朝な来り囀る竹林の中

 一七、感懐

江門の消息近ごろ何如 伝へ道ふ仏英異図を萠すと 未だ至らず霊威注釈1殊域を動かすに 復た憂ふ注釈2羶穢注釈3神区に迫るを 強兵誰か識らん注釈4真訣あるを 籌海奚ぞ能く遠謀を定めん 空しく此の懐ひを抱いて孰に向ってか説かん 東天を一望して注釈5長吁を発す

注釈

13.甲寅の元旦。進退格 14.甲寅の春、罪を獲て将に郷に帰らんとし、象山先生に留別し奉る。
15.帰郷後偶作 16.又 17.感懐
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