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稿本略註国訳求志洞遺稿 文 稿本略註国訳求志洞遺稿 詩 坤全
小林虎三郎 求志洞遺稿について 凡例 このサイトの見方
求志洞遺稿詩坤
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69.又/70.深秋感有り/71.蓐に臥す/72.清夜の吟/73.寝/74.又
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神策()誰か当に注釈6帷幄の臣たるべき 大刑の注釈7鉅猾に加ふるあるに非ずんば 争でか惨禍の注釈8丘民に及ぶを除かん 書生の注釈9幽憤は徒為のみ 暗涙の深くして頻りなるに堪へず

当時余も亦詩あり、類を以て此に書す。飄然として草盧を辞し 注釈10伏剣馳駆を事とす 鞍馬注釈11髀肉を削り 注釈12風塵鬢鬚に満つ 注釈13狼烽注釈14絶谷に伝はり 注釈15鼓辺偶を動かす 注釈16廟略知る応に遠かるべきを 躊躇して壮図を望む

 六九、又

注釈1出師已に久しく変将に起らんとす 順逆の注釈2辯(辨)踈注釈3廟謨に違ふ 聖主若し注釈4黎庶の苦を思はば 注釈5をして注釈6天誅を免れしむることを休めよ

 七〇、深秋感有り

日光方に見る窓に映じて明らかなるを 忽ち已に注釈1滂沱として雨城に満つ 深秋の天気何ぞ頻りに変ずる 一注釈2反手の間陰復た晴

 七一、蓐に臥す

注釈1臥蓐十年又災に値ふ 家貧なるの一事最も哀しむに堪へたり 注釈2慈親六十髪将に雪ならんとし 注釈3井臼注釈4倥偬として病児を養ふ

 七二、清夜の吟

天に万古の月あり 我に万古の心あり 清夜高楼の上 欄に憑って聊か襟を開く 天上万古の月 我が万古の心を照らす
 注釈1神骨注釈2蒼涼別に一境を闢く。

 七三、注釈1

已に十年 注釈2として猶未だ除かず 惟々注釈3枕衾と親しみ 注釈4壱鬱として注釈5居諸を送るのみ 注釈6衡門人の到る無く 注釈7三径久しく注釈8荒蕪す 始めて信ず注釈9襄陽の句 多病故人疎しと 遠寺疎鐘響き 注釈10(咎)忽ち注釈11 注釈12商飆何ぞ注釈13蕭瑟たる 注釈14哀鴻聞くに堪へず 久しく注釈15膏肓の厄に罹り 未だ注釈16の群を離れず 孤忠偏へに国を憂ふ 注釈17幽憤豈身の為めならんや 消長の機互に換はり 興衰の迹相因る 時勢注釈18累卵よりも危く 世態注釈19雲よりも変ず 大道人の持する無く 正誠誰に縁ってか存せん 注釈20悠々として独り此を念へば 情緒乱れて注釈21紛紜たり
 義正しく詞厳なり。

 七四、又

注釈1急景駐むべからず  早く已に注釈2西岑に沈む  群鴉警めて宿を求め 々としい疎林に噪ぐ  葉枯れて風声聒しく 露重くして注釈3蛩音少れなり  暮色洵に荒涼として 幽人轉た心を傷ましむ

注釈

69.又 70.深秋感有り 71.蓐に臥す 72.清夜の吟 73.寝1-10 73.寝11-21 74.又
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