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小林虎三郎 求志洞遺稿について 凡例 このサイトの見方
求志洞遺稿詩坤
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75.冬日即事/76.冬夜/77.又/78.又/79.王昭君の図に題す/80.又/81.閨怨二首
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日月光輝を失ひ 山河注釈4に満つ 注釈5封豕敢へて注釈6猖獗にして 注釈7聯群注釈8海潯に嘯く 捕獲謀々誤り 凶毒漸く将に深からんとす 切に憂ふ蒼生の禍を 注釈9濁醪斟むに堪へず

 七五、冬日即事

遥山雪已に降り 万木葉咸く零つ 偏へに愛す枯林の際 老松旧に依って青きを

 七六、冬夜

注釈1苦雨連旬晩に漸く晴れ 書灯未だ点せず坐して笙を吹く 忽ち看る林外寒月昇るを 樹影注釈2としてに写って明らかなり

 七七、又

霜気注釈1稜稜として草亭を侵し 破衾水の如く夢頻りに醒む 落葉風を帯びて響注釈2蕭颯たり 坐(そぞろ)に疑ふ夜雨前庭に灑ぐかと

 七八、又

氷結して水声無く 坐ろに知る霜気の酷(きび)しきを 注釈1注釈2朔風度り 注釈3戞戞として注釈4寒玉を鳴らす

 七九、注釈1王昭君の図に題す

妖艶謾りに誇る絶世の姿 注釈2真を乱る曾つて知らず 虜に嫁すの詔下って驚き且つ悔ゆ 此の禍自ら取る将た誰をか怨みん 注釈3昭陽一たび去って返るを得難し 旧院の花木夢空しく馳せ 注釈4穹盧愁へ看る注釈5胡天の月 啼痕断たず紅顔衰ふ 帝京遙かに望む何の処か是なる 注釈6白草黄沙渺として涯り無し 斯の身南帰の雁の 年年注釈7太液の池に飛び至るに及ばず

 八○、又

三月の胡天風雪頻なり 南鴻帰り至って始めて春を知る 注釈1殷勤為に問ふ漢宮裡 注釈2恩幸注釈3阿誰か第一の人なる

 八一、閨怨二首

羨み看る鴛鴦の碧池に戯るるを 臨むに注釈1慵し注釈2鸞鏡注釈3蛾眉を画くに 時に注釈4小姑と低声に語る 良人帰り至る一に何ぞ遅き
郎妾を思ふや否や妾郎を思ふ 露は注釈5空床を湿して転た断膓 注釈6錦衾角枕猶注釈7粲たるに

注釈

74.又 76.冬夜 77.又 78.又 79.王昭君の図に題す 80.又 81.閨怨二首
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