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稿本略註国訳求志洞遺稿 文 稿本略註国訳求志洞遺稿 詩 坤全
小林虎三郎 求志洞遺稿について 凡例 このサイトの見方
求志洞遺稿詩坤
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93.紛更/94.世上/95.季葉/96.多病/
97.十二月二十六日夜、鵜殿春風酒を載せて来訪す。此を賦して以て謝す。/98.戎政丁卯/99.仲春偶書
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 九三、注釈1紛更

紛更国を乱す注釈2王安石 注釈3収斂(歛)君に媚ぶ注釈4桑弘羊 汝に憑って忽ち思ふ名利の事 一人意を逞うして万人傷つく

 九四、世上

世上の注釈1熱官注釈2梳()るに暇なし 何人か又肯へて吾が注釈3廬に到る 風雪声中炉を擁して坐し 閑に看る注釈4坡老万言の書

 九五、注釈1季葉

季葉注釈2澆風遍く  注釈3太和日に注釈4泯滅す  注釈5士子注釈6権詐を尚び  公然天日を欺く 注釈7櫃中注釈8盈つるに  故らに注釈9褞袍を着て出づ  平生注釈10梁肉に飽けども  注釈11糟(糖)糠人に対して食ふ  之に居って敢へて疑はず 窃かに誇って術を得たりと為す 愚者或いは悟らざるも 注釈12達人は其の拙を愍む

 九六、多病

多病の注釈1久閉子 幾歳城に入らず 友朋注釈2咫尺に在れども 注釈3疎闊注釈4参商の若し 臥して時物の変を看 飽くまで月日の行を送る 世事嗟嘆し易く 注釈5幽懐誰に向ってか傾けん

 九七、十二月二十六日夜、注釈1鵜殿春風酒を載せて来訪す。此を賦して以て謝す。

注釈2錯落して合ふ所注釈3罕なり 独り自ら図書を友とす 況んや復た久しく病に臥し 転た世人と疎きをや(世人の興(た)めに疎んぜらるるをや) 茅屋常に寂蓼にして 恰も注釈4揚(楊)子の居の若し 君は真に注釈5好事者なり 酒を載せて余を来訪す 揚(楊)子雲家貧しく、酒をる能はず。好事の者あり。酒を載せて相訪ふ。

 九八、注釈1戎政丁卯

戎政は細務に非ず 振作すること亦難いかな 注釈2豎儒変を知らず 俗吏偏へに財を惜しむ 惟々注釈3の響を聞くのみ 空しく憶ふ将帥の材 注釈4戯なり棘門の軍 千古英雄哀しむ
 戎政振はず、将材得難し。此の歎有る所以なり。

 九九、仲春偶書

遙かに知る注釈1京洛梅方に発くを 北地春遅くして雁未だ還らず 注釈2料峭たり注釈3剰寒夜来の雨 今朝復た見る雪山を封ずるを

注釈

93.紛更 94.世上 95.季葉 96.多病
97.十二月二十六日夜、鵜殿春風酒を載せて来訪す。此を賦して以て謝す。 98.戎政丁卯 99.仲春偶書
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