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小林虎三郎 求志洞遺稿について 凡例 このサイトの見方
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55.田中春回に与ふ/56.土屋生に与ふ/
57.北沢子進に与ふ/58.子英に与ふ 通称雄七郎、実弟に係る
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幸に深く咎むる勿れ。
 令弟(れいてい)久しく注釈17晤言するを得ず。但々其の健寧にして学に勉め、注釈18駸駸として注釈19長進するを聞くのみ。殊に以て喜びと為すのみ。足下亦過慮すること勿くんば可なり。
 注釈20比日、炎威益々甚し。請ふ、注釈21斯文の為め、愛重せよ。不宣。


 五六、土屋生(つちやせい)に与ふ
 向に小林生来り、足下が注釈1健寧にして、某村の注釈2小黌に在りて、生徒を教督するを詳らかにするを得たり。甚慰、甚慰。前年来、々辱くも佳菓を恵まる。珍感、珍感。乃ち当に書を作って以て謝すべきに、注釈3病懶にして能はず。注釈4慚悚浅きに匪ず。罪すること勿くんば幸と為す。
 に好便を得て、此の書を裁し、併せて徳国学校論略一部を呈す。聊か以て報答の意を寓するのみ。若し熟読して注釈5教事に補ふあらば、何の幸か焉に加へん。
 疾を力めて注釈6り、一一なる能はず。暑威益々酷(はなはだ)し。千万多愛せよ。草々。


 五七、注釈1北沢子進に与ふ
 忽ち注釈2手教を辱うし、注釈3忙手披誦す。頃日注釈4溽暑人に可ならず、伏して惟みるに注釈5尊履佳祥ならん。注釈6慰沃殊に深し。僕四月来、皮膚奇癢益々甚しく、殆ど忍ぶべからず。百事を抛棄して、唯々苦悶するのみ。故を以て、向に恵貸せらるるの注釈7曖象二翁の文集は、注釈8抄写未だ了らず。因って注釈9完趙を得ず。洵に已むを得ざるに出づ。幸に之を恕亮せよ。
 此に先づ、象翁文五巻、目録一巻を以て、注釈10貴价に付して、還納せしむ。敢へて査収を請ふ。愛日楼文は、則ち更に数日の注釈11寛仮を請ふ。第三巻の投貸は、亦切に願ふ所なり。幸に之を諒せよ。象翁遺稿三巻、更に恩貸を蒙る。感喜言ふべからず。注釈12文章奇観、注釈13息軒文抄、投還せらる。謹んで領収す。注釈14宕陰文抄二、命に任せて奉呈す。是、友人の秘蔵にして、軽々しく人に注釈15似さざる者に係る。一覧して還付を賜はらんことを請ふ。
 貴价待つこと已に久し。惟々匆々に注釈16奉復するのみ。他は皆後信に付す。時下千万注釈17保嗇()せよ。注釈18不乙。六月廿三日。病翁拝。
 注釈19又申。僕将に七月初旬を以て、伊香保に遊浴せんと欲す。然れども未だ決する能はず。其の前に一顧を賜はらば、幸甚なり。


 五八、注釈1子英に与ふ 通称雄七郎、実弟に係る。
 炎威日を逐ふて増加す。想ふに東京は応に殊に酷しかるべし。卿等履況如何。注釈2魁郎注釈3病恙蓋し軽しや否や。甚だ心に関す。注釈4調護の功尤も要なり。卿意を注いで管理せよ。注釈5孥力、孥力。
 某十四日、朝、注釈6桜樹の下に、手を分って後、注釈7雄二生と同(とも)に、東橋を踰え、浅草下谷湯島を過ぎ、中山道に出で、午時、天神橋の茶店に注釈8す。

注釈

55.田中春回に与ふ17-21 56.土屋生に与ふ 57.北沢子進に与ふ1-9 57.北沢子進に与ふ10-19
58.子英に与ふ 通称雄七郎、実弟に係る01-08
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